CICが提供する「クレジット・ガイダンス」の概要と特徴


2024年11月28日、株式会社シー・アイ・シー(CIC)は、消費者のクレジットライフのサポートとクレジット会社の適正な与信判断を目的とした新サービス「クレジット・ガイダンス」の提供を開始しました。このサービスは、消費者が自身の信用状態を把握・改善できるよう支援し、クレジット会社の審査基準の標準化と効率化にも貢献します。


1. クレジット・ガイダンスとは?

「クレジット・ガイダンス」は、CICが保有する信用情報を統計的に分析して算出した「指数」とその「算出理由」を、消費者およびクレジット会社に提供するサービスです。この情報を通じて、消費者の金融リテラシー向上とクレジット会社の審査効率化を目指します。

提供の目的

消費者向け

  • 信用状態の把握・改善
  • 金融リテラシーの向上
  • 多重債務・自己破産の未然防止

消費者が自分の信用情報を客観的に理解し、健全なクレジット利用を続けることで、将来的なトラブルを防ぐ効果が期待されています。

クレジット会社向け

  • 適正なクレジット契約の実現
  • 与信判断の標準化・自動化
  • DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進

クレジット会社は、「クレジット・ガイダンス情報」を審査の参考情報の一つとして活用し、効率的な審査プロセスの実現を図ることができます。


2. クレジット・ガイダンスの特徴

「クレジット・ガイダンス」は、消費者の信用状態を数値化した「指数(スコア)」と、その算出理由を提供するサービスです。これにより、透明性の高い信用情報の提供が可能になります。

(1) 指数と算出理由の定義

● 指数(スコア)

  • 200~800の3桁の数値で表される信用状態の指標です。
  • クレジット履歴に基づき、支払い状況や残高などの客観的な取引事実をもとに算出されます。
  • 属性情報(年齢、性別、勤務先など)は除外しているため、公平性が保たれています。

● 算出理由

  • 指数に特に影響を与えた要因を、最大4つまで提示します。
  • 例)「未入金がないため、指数にプラスの影響を与えています。」

この仕組みにより、指数の結果を具体的に理解でき、自分の信用状態の改善ポイントを把握しやすくなります。


(2) 指数算出モデルの品質

CICは、信用情報を統計的に分析して指数を算出します。
算出モデルは定期的な精度検証が行われ、外部有識者の助言・評価を通じて、モデルの品質を向上させています。

また、ブラックボックス化を避けるため、AIによる分析手法は採用していません。透明性を確保するため、指数だけでなく算出理由も提供します。


(3) クレジット会社による審査の位置付け

クレジット会社が消費者の信用情報を審査する際、「クレジット・ガイダンス情報」は参考情報の一つとして活用されます。ただし、信用情報以外の独自情報も考慮されるため、審査結果は総合的な判断に基づいて行われます。


3. 開示・提供停止手続きのご案内

消費者向け提供開始:2024年11月28日

消費者は、CICの情報開示制度を利用することで、自身のクレジット・ガイダンス情報を確認できます。

クレジット会社向け提供開始予定:2025年4月1日

クレジット会社への提供は2025年4月に開始される予定です。これにより、各クレジット会社は、より効率的かつ適正な与信判断を行うことが期待されます。


4. クレジット・ガイダンスがもたらす効果

消費者とクレジット会社双方にメリットがある仕組みです。

対象メリット
消費者– 自分の信用状態を把握・改善できる
– 多重債務・自己破産を未然に防ぐ
– 金融リテラシーを向上させる
クレジット会社– 適正な与信判断が可能
– 与信審査の標準化・自動化が進む
– DXの推進による効率化

まとめ:クレジット・ガイダンスで安心なクレジットライフを

CICが提供する「クレジット・ガイダンス」は、消費者の安心なクレジットライフをサポートし、クレジット会社の適正な与信判断を支援する画期的なサービスです。

  • 消費者は自身の信用状態を数値化して把握し、改善に役立てることができます。
  • クレジット会社は審査基準の標準化を進め、効率的な与信判断が可能となります。

この新しい仕組みは、多重債務や自己破産の未然防止にもつながり、豊かなクレジット社会の実現に貢献することが期待されています。

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